特定非営利活動法人
NPO日本食育インストラクター協会


NPO日本食育インストラクター1級取得者インタビュー企画⑧:増子雅代さん

今回は、仕事中心の生活の中で、食育と出会い、自ら積極的に勉強され、地域での食育活動に邁進されている、増子さんにお話を伺いました。



Q.まず、食育を知ったきっかけは何ですか? 教えていただけませんか。
私は、食とは無関係な旅行業界で約30年働き続け、バブル時代もあり、仕事中心の日々を過ごしてきました。天職と思い定年まで働く予定が、あるきっかけで退職しました。仕事優先の生活だったので、ぽっかり穴があき、それなら今度は全く違う未経験分野に挑戦してみようと思いました。ハローワークで就労支援のフードコーディネーター養成講座を見つけ、江上料理学院に3ヶ月間通学しました。その授業で「食育」に出会い、学んでいくうちに、それまでの自分と家族との食生活がまるでなっていなかった・・・という自責の念に駆られたのです。学び始めた頃、丁度実家の両親のダブル介護も重なり、自分に知識があれば、もっといろいろなことをしてあげられたかもしれないと、今でも後悔しています。高齢者対象の講座では、その思いを胸にお話ししています。

Q.現在の活動内容をお話しいただけたらと思います。
「食育」に出会い、子どもだけでなくオールステージの方々が対象であることを知りました。まずは料理教室に通いながら、時間と費用の許す範囲で、食関連の講座やセミナーも受講。そして、会社員時代は全く興味のなかった地域での食育活動について知りたくなりました。区報で見つけた「食育推進ネットワーク会議」の委員公募に手を挙げ、2期4年間努めました。この会議体は区の健康推進課が中心となり、都市農業課など関連部署と小中学校代表、学校給食担当など、多くの組織が参画していて、よく出来ているな~と感心しながら参加しました。同時期に「練馬区農の学校」が立ち上がり、その第一期生にも応募、初めて野菜作りにも挑戦し、地元の生産者の皆様の指導や体験談なども伺う機会を得ました。今も体験農園で小さな区画ですが、野菜作りは7年目となります。

 現在は、江上料理学院にて非常勤勤務をしながら、食育インストラクターとして「キッコーマン食育講座」の講師、今でもご縁が続いている練馬区の食育推進事業「ちゃんとごはん」の講座とイベントでのボランティア活動、その他、単発で食育や料理の講師をしています。
実は先日、数年ぶりに前述の食育推進ネットワーク会議委員にお声がけをいただき、再度お引き受けすることとなりました。新たに地域の食育推進に携われるのが楽しみです。


小学校での食育授業①

Q.食育活動を通して、聴講者また仲間との忘れられないエピソードはありましたか?
たくさんありますが、お子さん対象のオンライン料理講座で、小学1年生の女の子が目玉焼き2個のうち1個が崩れたのがショックで・・・。最後の質問タイムに「どうしたら上手に目玉焼きが出来るようになりますか?」と「どうして卵は焼くと白くなるんですか?」と聞かれました。そのような純粋な「はてな」にきちんとお応えできるよう、そして参加してよかった!と思ってもらえるよう、オンラインではもどかしさもありますが、今後もアタマを柔軟にしておきたいです。

Q.増子さんの食育活動の特徴とか留意していることなど紹介いただけませんか?
 「わかりやすい」と仰っていただくことが多いので、これも当たり前ですが、受講者の方々に合わせたエピソードを選ぶよう気にかけていることかもしれません。
また、幼稚園・保育園から小・中学校、地域団体や障害者就労施設など、様々なケースがあります。どの講座でも打ち合わせの際、開催目的や課題(問題)の有無、受講者層など、主催者の思いや状況を細かく尋ねるようにしています。今まで自分が受講した時に、登壇者の内容と受講者の要望がバラバラで、打ち合わせ不足(登壇者の理解不足?)を感じたことが多々あります。当たり前の事ですが、受講者と講師の一体感のある講座を心がけています。


小学校での食育授業②

Q.食育の課題だと感じていることや、今後の食育活動などお伺いできたらと思います?
子どもたちへの食育活動は、「食の自立」を目標にしたいと考えています。単発の講座やイベントも貴重な体験ですが、一定期間の継続と反復ができるような仕組みを検討してみたいと思います。
 蛇足ですが、プライベートでは、通信教育で、大学の食物学科に入学してみました。すき間だらけの知識を少しでも穴埋めしたいと思ったからですが、このペースだと卒業には何十年もかかりそうです(笑)。学生証だけは、女子大生ですが(笑)、今後の食育活動にも活かしていければと思います。

Q.食育活動を通して、更にもっと勉強してみたいという思いが芽生え、なんと食物学科専攻の大学生に!
自分の信念をもって活動することはとても大切ですが、「わかりやすさ」のために、相手に合わせる、それによる一体感ということも大切なのですね。
将来の活動に大きな期待が寄せられます。是非とも活躍の場を広げていただけたらと思います。


ねりま食育サミット、ちゃんとごはん、での1コマ

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